ITエンジニアと鬱病(プログラマ、システムエンジニアと心の病) 投稿:

ミナミです。

今回の投稿は、業界外への人やまだIT業界で働き出して間も無い方に向けての投稿です。

IT業界に長くいらっしゃっる方なら日頃から感じている話でしょう。


IT業界は異常なまでに鬱病(自律神経失調症)の方が多い。

契約数からの確率論もあるが、私は今年に入って半年で既に数件、鬱病(自律神経失調症)に付随するアクシデントを対処してきた。

ベテランの営業や開発マネージャーは、この手のアクシデントをトラブルとは思わず、業界的によくある事と思い調整事として処理できるだろう。
それほどまでに、鬱病が多い業界なのだ。

それには幾つかの理由があると私は分析する。
1.労働時間
昔よりは、法令遵守が厳しく言われ、36協定が大事にされるようになっているので、むちゃな残業は減ったのは確かだ。
それでも納期前でプロジェクトが上手くいってなければ、高残業になるのはIT業界の定めだ。俗に言う火事場プロジェクトだ。
終電帰りの連続や休日出勤、最悪は会社への寝泊まり。心身を休める間も無くストレスだけを溜めると、どうなるかはを火を見るよりも明らかだ。
ただ、一部のゲーム業界ではIT業界以上の話を聞く。

2.身体を動かさない
ITエンジニアの中でも特にプログラマーと言われる方々は、朝から晩までパソコンと睨めっこで体を動かすことがない。
運動でホルモンバランスが整えられる。人として身体を動かすことは必要なのである。
※ 鬱と運動の関係を知りたい方は[うつ病 運動]でググれば幾らでも情報は出てきます。

3.プレッシャーに弱い
ITエンジニアは他の職種よりも、学生時代にクラブ活動を通し先輩後輩の縦社会や勝負の世界を経験している人が比率的に少ない。帰宅部で家でゲームばかりしていても鍛えられない。やはり社会人に入るまでの経験で、打たれ強さが変わってくるのは事実である。

4.過度なプレッシャー
システム会社の下請け企業は、納期と品質が絶対と言っていい。バグを出してはならないというプレッシャーと納期には必ず間に合わせないといけないという過度なプレッシャーが掛かる。私の場合は無理と判断した段階で交渉で対処するが、何としてでも間に合わせなければと考え背負い込んでしまう「責任感が強い」エンジニアに限って、プレッシャーに潰れ鬱になることが多い。

5.将来への不安
プログラマの方は、潜在的に「40歳、50歳になってもエンジニアを続けていけるのだろうか?」「次のプロジェクトはやばいプロジェクトではないだろうか?」など先への不安を抱えている場合が多い。これだけが原因で、鬱になる場合は少ないが、将来への不安とと他の原因が合わさって鬱になる方は少なからずいる。

6.仮うつ病
IT業界に鬱病が多いことを逆手に取って、傷病手当金目当てで鬱病のフリをするエンジニアが少なからずいる。
医者もIT業界に鬱病が多いことが分かっているので、精神的にまいっているフリをすれば、簡単に診断書を出して貰える。
本人としては、楽して上手く稼いでいるつもりだろうが、長い人生の中、どれだけの損をしているのだろうか。一時のお金でどれだけの物を失い、傷病手当金が切れた後は、生活保護で暮らすのだろうか。
これ以上は、言わないでおこう。

以上6つが私の分析結果だ。

さて、ここで一つエピソードを紹介しよう。
(本人の了承を得ています。)

営業中、移動で外を歩いていると電話が鳴る。
社員のエンジニアからの電話だった。
電話に出ると「やばいんです。ふと、窓を見ると、そこから飛び降りたら今より楽になれるかなと思い、窓から飛び降りるイメージが見えるんです。」
それも真剣で、冗談を言うようなキャラでもない真面目なエンジニアからだ。

お客様と相性が悪いのは知っていた。本人も今の現場を抜けたいと言ってたのは聞いていた。
ただ、リーマンショックの後で開発案件も少なかったので、我慢してそのプロジェクトに入ってもらっていた。


さて、ここから皆さんならどう返答し、調整するだろうか。

凄く真面目で、頭も良い優秀なエンジニアだ。
そして、今でも私と一緒に働き、活躍してくれているエンジニアである。

鬱や鬱の手前で精神的に病んでいる場合は、こんな電話が掛かってきたり、いきなり出社しなくなったりする。

但し、きちんと対応すれば回復し、現場復帰できる場合もある。

私の数字で言えば5割だ。鬱病と診断され現場復帰し、その後活躍してくれているエンジニアが半分、残り半分は傷病手当金をフルに貰い、その間で復帰できず会社を去っていく。

また、対応を何度もしていると、私自身の対応方法もパターン化されてくる。
勿論、詳細を述べると個別で違うが、大枠の流れは似ている。

1.本人と話し、質問を投げかけながら何が原因か探る。と同時に、直ぐに病院に診察に行くように言い、診断書を貰うように指示する。

2.本人と話し終わると直ぐにお客様にアポイントを入れ、その日のうちにお客様に説明するようにする。
診断書が出てから連絡しようなどと悠長なことを言っていると痛い目にあう。診断書に「1ヶ月、業務禁止」と書かれたら、翌日からそのメンバーは出社できないのだ。

3.更に同時に、そのエンジニアが抜けることになった時の代替えメンバーの手配にも動き、お客様への迷惑を最低限にとどめるように考え動く。

4.病院に行った後は、一週間に一度ぐらいのペースで通院することが多い。通院後、毎回、電話で話し状況をなるべくお客様に報告する。

※ 大枠の動きであり、個々の症状や状態、お客様の状況で対応方法は変わります。


真面目で責任感が強いメンバーが鬱の症状が出た場合、これらの対応をする時には、いったん私が全て対処するところを背中で見せ、自分で全て抱え込まなくても大丈夫なんだという「安心」を与えることと、過度なストレスの根本的除去に努める。

但し、仕事だけでなく家庭が上手くいっていないなどのプライベート的な要素も含まれ、複合的原因がある時は厄介だ。
その場合は、一通り原因は聞きとるようにするが、対応は業務での範囲内に留めるようにしている。

私が対処をいったん全て引き受け、背中で安心を語ると書いたが、この時、逆に、「頑張れ!」何て言葉を決して使ってはならない。
頑張りたくても頑張れなくなって電話を掛けてきたのに、うつ状態の時に頑張れと言うと更に酷いことになり二度と頼ってくれなくなるだろう。
凄くデリケートな問題だ。

やはり、こういった対応は非常に大変である。ただ、お客様にも本人にも誠心誠意、心を持って対応すると、その後、応えてくれることがあることを私は知っている。

これからも私がこの業界で働く限り、相手のことを本気で思い考え誠心誠意、対応を続けていくだろう。

本日もお読み頂き、ありがとうございました。

Pocket
LINEで送る
Bookmark this on Yahoo Bookmark
email this


コメントを残す