IT業界の構造と営業の仕事内容(SES/派遣営業) 投稿:

ミナミです。

システム会社営業職の求人情報を見るとSES/派遣営業というキーワードをよく見かけます。
今回はシステム開発に関わる営業職の方には当たり前の話であり、どちらかと言えば、IT業界に興味がありシステム開発に関わる営業職を、これから考えられている方に向けての投稿になります。


さて、IT業界(システム開発限定)の中で一番多い営業マンは、派遣契約や準委任契約等でエンジニアの常駐先を探す営業マンだろう。
IT業界の営業と言いつつも、提案書なんて作ったことがないという方がどれだけいるだろうか。
ただ、これはIT業界の構造上、致し方ないことである。

以下、簡単な算数の問題だ。解いてみよう。
(算数が苦手な方は頭が痛くなるかも知れないが許して下さい。)

システムを導入したいと考えている会社がある。
そこに、メーカーやITベンダー、SIやパッケージ会社がお客様の要件を聞き企画書を作り提案を行う。

例えばITベンダーの企画書が通り、それが5億円で受注できたシステムだったとする。
そしてITベンダーには自社では2億円分を開発できるだけのキャパシティしかなかったとする。
残りの3億円分のシステム開発は、1億円ずつ3社のSIに発注することに決めたとする。

ITベンダーの2億円の作業分では20人のエンジニアが必要だったとする。
ITベンダーが自社の社員を7人しか用意できない場合は、派遣契約などで13人の外注エンジニアが必要になる。

また、SIもそれぞれ1億円の作業分では10人ずつエンジニアが必要だったとする。
それぞれのSIが3人、4人、2人と自社の社員を割り当て、残りの足らない枠をこちらも派遣契約などで外注エンジニアで補ったとする。
すると3社SI分を合わせて外注エンジニアが21人必要になる。

外注エンジニアに関しては、各ソフトハウスが1社につき平均2名ずつ派遣でITベンダー、SIのプロジェクトに出したとする。

さて、競合の営業マンなどは考慮せず単純な計算として、成果を出した営業マンは何名でしょうか。
以下の分類で答えよう。
①システム導入を考えている企業に対し企画提案書を作り受注した営業マン
②ITベンダーから資料(企画提案書、設計書等)を貰い、受注した営業マン
③ITベンダー、SIにエンジニアを提案し、契約を結べた営業マン

答えは①は1人、②は3人、③は17人である。

単純な計算だが、IT業界の構図の本質を捉えていると思う。

企画提案書を作った営業マンが1名に対し、そこから一部を請負で受注した営業マンが3名、エンジニアを派遣契約などで提案する営業マンが17名である。
案件の大小はあるが、この結果からも、企画書を作ったり企画書を読んで見積もったりと請負開発での営業よりも、エンジニアの人材営業の方が多いことが分かる。

これが俗に言う業務内容にSES/派遣営業と書かれている求人の営業マンの仕事内容だ。
十中八九、間違いないだろう。

さて、ここからはSES/派遣営業の仕事内容を公開しようと思う。
未だ嘗て、私はサイトやブログでどんな業務のリアルが書かれているものを見たことがない。

さて、書こう。
先ずは、外注エンジニアを募集する会社が下請け企業(業界ではパートナーまたは協力会社と言う)に募集の概略を伝える。
メールの例を書くと、以下になる。
———-
 案件内容:WEBシステム開発
 必要スキル:言語)Java、DB)Oracle、フレームワーク)Struts
  ※ 4年以上の経験がベスト
 フェーズ:詳細設計~テスト
 作業場所:新大阪
 開発期間:10月~12月末
 募集人数:2名
———-
内容から10月から開始の募集と分かるので、9月末終了のプロジェクトで稼働しているエンジニアがいないか確認し、いたらお客様に経歴書orスキルシート(個人情報は削除)をお送りし、エンジニアを提案する。

そして、上手くお客様と契約が結べたら、そのエンジニアは上記のプロジェクトに10月から参画することになり、営業マンは契約を取れたことになるのだ。

サラッと書いたが、何だか簡単そうに思えないだろうか。
実際に不動産、保険、物販の営業よりはハードルが低いと思う。

実際にお客様もプロジェクトを成功させるために外注のエンジニアを探しているので、事務機が既に設置してある会社に事務機を売りに行くより簡単だろう。

ただやはり、「入社して半年、契約が一つもとれません」など、結果が残せずに退職していく方も多いのも事実である。

お客様も人である。信用と信頼がある営業担当者から順に声を掛けていくのは必然であり、信用ならない営業には声をかけない。
この営業の仕事のポイントの一つは、どれだけ先方から信用と信頼を得れるかだろう。

また、もう一つのポイントが、どれだけエンジニアから信用と信頼を得られるかも必要ポイントだ。
エンジニアから信用がない営業マンは、やはり次の案件(常駐プロジェクト)を見つけてきてもエンジニアから無用な抵抗に遭う。

この営業は、物を売る営業ではなく人を動かす営業だ。
物ではなく人である以上、『心』がある。
人から信用と信頼が得られない営業は、実績を残せないだろう。

因みに、私は①~③の営業は全て行う。
企画書を作ることもあれば、お客様が作った提案書や設計書を読んで(もちろんエンジニアの協力も仰ぎます)見積書を作ることもあれば、特定派遣(一般派遣は私はやりません)で自社の社員をお客様のプロジェクトに常駐させることもある。

偶に、この業界を知らずに面接に来られた方が、「企画書を作ってシステムの提案を行いたいです」や、ソフトハウスの営業になりたて方(特に契約を取れていない方)が「こんな営業をするためにこ転職したんじゃない」と愚痴をこぼす人がいる。

請負の営業がしたいと思うのは良いことだが、例えば、請負で持ち帰りで受注するとしても、一度、客先にエンジニアが常駐して実績を積んで、一部を切り出して持ち帰りで請け負う方法などもあることを分かって言ってるのか不思議になる。

ITに関わる営業でプロジェクトこど人を動かさない営業をしたいのなら、

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